更新日:08/03/05(水)
[コラム]東洋町町長 沢山保太郎/貧しくても自力で産業復興する道を
人民の自己権力を守り抜く
井原市長が敗北したことは実に残念です。
一昨年の暮れ、東洋町の「高レベル核廃棄物反対」で一軒一軒回った時に、多くの激励の声を頂いたが、核受入れ賛成の方々と、長時間話をすることが幾度もありました。
その人たちの意見は、「今仕事がない」「核の恐怖よりも今日明日の生活の不安のことで頭がいっぱいだ」「このままでは家族を路頭に迷わせる」というものでした。
中には、核持ち込みで巨万の金をせしめようと考えていた人もいたと思いますが、その人々は、そんな事はおくびにも出しません。
岩国の市民の多くも同じような意見だと推測します。
問題は、「生活苦から逃れたい」または、「これ以上の享楽を得よう」という人に対して、我々反対派がどう闘ったか?いかなる論理で市民に訴えたか?です。
東洋町は人口三五〇〇人足らずの小さな町ですが、私はその町に徹底的に核の恐ろしさについて、新聞やビラで宣伝をしました。「外から介入しないでください」と言う人もいましたが、私はかまわずどんどん町に入っていきました。「千万人の敵がいても、自分が体を張ってこれを阻止するぞ」という強い信念を行動で示すことが大切だったわけです。
多くの町民が、私の新聞を食い入るように読んでくれました。よぼよぼの高齢のおばあさんがめがねをかけてもどかしそうにページをめくって読んでくれました。
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